お口の中が常に乾く「ドライマス」の原因とは?リスクや治療法もご紹介
お口の乾きやネバつき、食事のしづらさを感じたら、その原因に「ドライマウス」が考えられます。
ここではドライマウスの代表的な症状や原因、リスク、治療法などをご紹介していきましょう。
目次
ドライマウスの症状って?
ドライマウスはお口が常に乾燥して唾液の分泌が不足している状態のことで、「口腔乾燥症」とも呼ばれています。お口の乾燥は日常生活において様々な不快感やトラブルを引き起こす可能性があるため注意が必要です。近年は年齢を問わずドライマウスの症状を持つ方が増えており、日本では800万人から3,000万人もの患者さんがいると推定されています。そのドライマウスには、以下のような症状があります。
お口の乾燥感
お口がネバネバする
お口の乾燥の次に感じやすいのが、お口のネバつきです。唾液の量が減るとその質も変り、粘り気を増すようになります。飲み物を飲んでも、しばらく経つとお口にネバつきを感じたらドライマウスの可能性が高いでしょう。
舌が痛い・ヒリヒリする
口内の乾燥が続くと、舌に痛みやヒリヒリ感を感じるようになります。また、舌の表面が乾燥し、小さな亀裂が入るのもドライマウスの代表的な症状です。
口角炎
ドライマウスになると、唇の両端に亀裂や炎症を生じることがあります。これは唾液の量が減ることで保護作用が低下し、外部からの刺激に唇が弱くなるためです。口角炎を頻繁に発症する場合は、ドライマウスの可能性があります。
食べ物がうまく飲み込めない
ドライマウスになると、食事の際に食べ物を飲み込むのが難しくなることもあります。とくに、水分の少ない食品やご飯などは、飲み込むときに不快感をともないやすくなります。
口臭が強い
ドライマウスになると唾液による自浄作用が働きにくくなるため、口臭が強くなることがあります。
なぜドライマウスになってしまうのか?
ドライマウスの原因は多岐にわたります。その主な原因を以下に詳しく解説していきましょう。
加齢
人は1日に約1,000~1,500リットルもの唾液を分泌しますが、加齢とともにこの量は減少していきます。これは、年齢とともに唾液を分泌する「唾液腺」の機能が低下するためです。とくに、60歳以上になると唾液の量が急激に減少し、ドライマウスの症状があらわれやすくなります。
病気
ドライマウスを引き起こす代表的な病気に「シェーグレン症候群」があります。シェーグレン症候群は中年以降の女性に多い病気で、唾液腺や涙腺の機能低下によりドライマウスやドライアイなどの乾燥症状をともなうのが特徴です。そのほかに、糖尿病や放射線治療でもドライマウスを引き起こすことがあります。
生活習慣
喫煙やアルコールの摂取、カフェインの過剰摂取などの生活習慣は、口腔乾燥の原因になることがあります。
薬物の副作用
高血圧の薬やアレルギーの薬(抗ヒスタミン剤)、鎮痛剤、抗うつ薬のなかには副作用で口腔乾燥をともなうものがあります。これらの薬物を長期間服用すると、唾液の分泌機能が低下してドライマウス症状があらわれやすくなります。
放置するリスクと考えられる治療法
ドライマウスを放置すると、様々なリスクをともないます。以下に主なリスクと、ドライマウスの治療法を解説していきましょう。
ドライマウスのリスク
○虫歯・歯周病・口臭
お口が乾燥すると唾液による殺菌作用や再石灰化作用などが働きにくくなり、虫歯や歯周病、口臭のトラブルが多くなります。
○粘膜の炎症(口内炎・口角炎・舌炎)
唾液には舌やお口の粘膜を保護する働きがあります。ドライマウスになるとこの保護作用が働かず、口内炎や口角炎、舌炎など粘膜の炎症を引き起こしやすくなります。
○味覚障害
長期的なドライマウスは舌の味覚にも影響を及ぼし、食べ物の味を感じにくくなります。
○食事への影響
ドライマウスが長期化すると、舌の痛みや飲み込みにくさから食事の際に固形物を避ける傾向があります。これにより、適切な栄養の摂取が困難になることが考えられます。
ドライマウスの治療
ドライマウスの治療では、まず原因を特定し、その原因に応じた治療を行うことが重要です。例えば、薬物の副作用が原因でドライマウスを生じている場合は、医師と相談して薬の変更や量の調整を検討していきます。日常生活では「水分をこまめに摂る」「食事はよく噛む」など生活習慣の見直しや、口腔ケアの徹底、唾液の分泌を促す取り組み(唾液腺マッサージなど)を行っていきます。
まとめ
ドライマウスの原因は多岐にわたり、原因ごとに対処法や治療法が異なります。ドライマウスを放置すると虫歯や歯周病などのお口トラブルのほか、食事にも支障をきたしてしまうおそれがあるため注意が必要です。お口の乾きが気になったら、早めに歯医者さんで相談しましょう。
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