フッ素塗布で歯が強くなる理由は?
虫歯予防に効果的な方法のひとつとして、フッ素塗布があります。
フッ素は歯に塗布することで歯のエナメル質を修復し、歯質を強くすることができます。初期の虫歯治療にも使われることもあります。
フッ素塗布にはこのような虫歯予防のメリットがありますが、それではなぜフッ素によって虫歯に強い歯が形成されるのでしょうか。今回は、フッ素が歯に作用するメカニズムを説明したいと思います。
虫歯になると、虫歯菌の作用によって歯のエナメル質を構成するカルシウムが溶けていきます。その後、溶けたカルシウムは唾液の作用でエナメル質の主成分であるハイドロキシアパタイトに再び結晶化します。
これが再石灰化と呼ばれる現象です。この時、唾液中にフッ素イオンが含まれていれば、唾液に含まれるリン酸イオンやカルシウムイオンと一緒に歯に取り込まれて、再石灰化がより促進されていきます。
また、ハイドロキシアパタイトは酸に弱いため、虫歯菌が出す酸にさらされると崩れてしまいます。
しかし、フッ素が与えられるとフルオロアパタイトと呼ばれる酸に強い結晶になり、その結果、歯質の強化に繋がります。
以上のように、フッ素には歯を強化するための作用が確認されています。ただしが、他所によっては様々な理由からフッ素塗布を推奨しないケースもあります。
当クリニックではフッ素塗布を行っており、予防歯科にも力を入れております。
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