インプラント治療で痛みがでるのはいつ？
痛みのタイミングや対処法、痛みを抑えるポイントを解説

手術当日（術中）

インプラント手術は基本的に局所麻酔をしっかりかけてから行うため、術中に痛みを感じることはほとんどありません。ただ、人によっては局所麻酔を打つタイミング（注射針を刺す時・薬液を注入する時）に痛みを感じることがあります。また、手術終了後は麻酔の効果が切れてくると、痛みを感じやすくなります。術後の痛みが心配な方は、麻酔が効いている間に鎮痛剤を服用しますので、お申し付けください。

術後1週間

インプラント手術後の痛みは個人差も大きく、まったく痛みのない方もいれば、しばらく痛みが続く方もいらっしゃいます。痛みが出た場合のピークは術後2～3日です。ただし、インプラントを広範囲に複数本埋入したケースや、「骨造成」という骨を増やす施術を行ったケースでは、施術後4～5日痛みが続く場合があります。いずれのケースも1週間程度で落ち着くので、痛みのある間は鎮痛剤を服用して症状をコントロールしていきましょう。

抜糸

インプラント手術では術後1週間～10日程度で、歯ぐきを縫い合わせている糸を取り除きます。人によってはこの抜糸の時にチクチクした痛みを感じることもありますが、長く続くものではありません。

鎮痛剤（痛み止め）を服用する

インプラント手術は歯ぐきを切ったり骨を削ったりするため、程度の差はあれ術後の痛みは避けられません。ただ、多くの痛みは鎮痛剤で対応できるため、痛みでつらい時は我慢せずに鎮痛剤を服用しましょう。

患部を冷やす

痛みと同時に腫れをともなう場合は、患部を冷やすと症状がやわらぐことがあります。ただし、冷やしすぎると血流が悪くなり、かえって炎症を悪化させるおそれがあるため注意が必要です。冷やす場合は冷たいタオルを当てるなどし、あまり長く冷やさないようにしましょう。

激しい痛み、長引く痛みは迷わず歯科医に相談

インプラント手術後の痛みの多くは鎮痛剤でコントロールできるほか、長くても1週間程度で治まるのがほとんどです。しかし「鎮痛剤を飲んでも痛みが治まらない」「術後1週間が経っても痛みが引かない」という場合は、術部に何らかの問題が生じている可能性があります。このような場合は、すぐに歯科医院を受診するようにしてください。

傷口を安静にする（むやみに触らない）

インプラント手術後は傷口が気になってつい舌や指で触ってしまいがちですが、刺激を加えると痛みが出やすくなります。したがって、術後は傷口にむやみに触れることなく、できるだけ安静に保つようにしてください。食事もしばらくは術部のほうは使わず、反対側で噛むようにしましょう。

食べ物は刺激が少なく、やわらかいものを

インプラント手術後は飲酒をのぞき、とくに飲食の制限はありません。ただ、傷口が落ち着くまではお粥や麺類など、やわらかく消化に良いものがおすすめです。また、辛いものや塩分の強いものは傷口を刺激して痛みがともないやすくなるため、このような食品もしばらく控えましょう

「血の巡りの良くなる行為」はしばらく避ける

インプラント手術後は、激しい運動やスポーツなど血の巡りの良くなる行為はしばらく控えるようにしてください。お風呂も術後1～2日はシャワー程度にとどめ、湯舟につかったりサウナに入ったりするのは我慢しましょう。

喫煙、飲酒は控える

インプラント手術後は歯科医の許可がでるまで喫煙、飲酒は控えましょう。とくに、喫煙は術後の傷の治りを悪くしてしまい、せっかく埋入したインプラントが骨とうまく結合せず、治療が予定通りに進まなくなるおそれがあります。飲酒は血の巡りが良くなることで痛みを増幅してしまうため、こちらもしばらく控えるようにしてください。

体をしっかり休める（疲れさせない）

インプラント手術後の回復を早める1番のポイントは、体をしっかり休めて回復力を養うことです。休息や睡眠が十分とれていない状態では免疫力が低下し、傷口の治りを悪くして痛みが続く原因になってしまいます。もし、仕事の関係で体を動かさないことが難しい場合は、長期休暇のタイミングで治療を行うことをおすすめします。