インプラントのメンテナンスって何するの?
その重要性について
「インプラントを入れたら、もう安心!」
「メンテナンスって、本当に必要なの?」
「どんなことをするの?費用は?頻度は?」
インプラントは、適切なケアをすれば長持ちする治療法です。しかし、メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎などのトラブルが起こり、寿命が縮んでしまうことも。この記事では、インプラントのメンテナンスの内容や重要性、費用、頻度について解説します。
目次
インプラントのメンテナンスって何するの?
インプラント治療を受けた後は、天然歯と同じように毎日のケアはもちろん、定期的なメンテナンスが重要です。メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎などのトラブルが起こり、せっかく入れたインプラントの寿命を縮めてしまう可能性があります。
では、インプラントのメンテナンスでは実際にはどのようなことを行うのでしょうか?具体的な内容を詳しく見ていきましょう。
レントゲン検査
レントゲン検査では、インプラント体と顎の骨がしっかりと結合しているか、インプラント周囲炎の兆候がないかなどを確認します。おおよそ1年に1回レントゲン検査を行います。
口腔内のチェック
歯ぐきの色や腫れ、出血がないか、インプラントを支える骨の状態、かみ合わせなどに問題がないかなどお口の中全体の状態を丁寧にチェックします。また、虫歯や歯周病の有無も確認し、必要があれば治療を行います。
インプラントのチェック
インプラントは人工物なので、長年使用していると劣化や破損が起こる可能性があります。インプラント本体や人工歯に破損や異常がないか、ぐらつきがないかなどをチェックします。
歯のクリーニング
毎日の歯磨きでは落としきれない歯垢や歯石を、専用の器具を使って徹底的に除去します。特に、インプラントと歯ぐきの境目は汚れが溜まりやすいので丁寧にクリーニングを行います。
かみ合わせの調整
インプラントを入れた後のかみ合わせの状態をチェックし、必要があれば調整を行います。かみ合わせが悪いと、インプラントや周囲の歯に負担がかかり、破損や不具合の原因となる可能性があります。
ブラッシング指導
歯科衛生士が患者様お一人おひとりの口腔状態に合わせたブラッシング方法を指導します。正しいブラッシング方法を身につけることにより、毎日のセルフケアでインプラントを清潔に保ち、トラブルを予防できます。
メンテナンスの重要性とは
毎日の丁寧なブラッシングで口腔内を清潔に保つことは基本ですが、インプラントと歯ぐきの境目は歯ブラシが届きにくく、どうしても汚れが溜まりやすい場所です。
インプラントは虫歯にはなりませんが、毎日のケアを怠ると天然の歯と同じように歯周病のような状態になることがあります。これを「インプラント周囲炎」といいます。
インプラントの周りの清掃が不十分で歯垢や歯石が溜まると、インプラント周囲炎の原因になります。歯垢や歯石に含まれる細菌がインプラント周辺の組織に炎症を引き起こします。初期段階では、歯ぐきの腫れや出血といった症状が現れます。
この段階で適切な治療を受ければ、症状の進行を抑えられますが、放置すると炎症はさらに進行し、顎の骨まで溶かし始めてしまうのです。そして最終的にはインプラントを支えきれなくなり、グラついたり、抜け落ちてしまったりすることもあります。
そこで重要になるのが、歯科医院でのプロフェッショナルケアによる定期的なメンテナンスです。
歯科医師や歯科衛生士が専用の器具を使って歯垢や歯石を徹底的に除去します。さらに、レントゲン検査でインプラントの状態をチェックしたり、かみ合わせの調整を行ったりすることでインプラント周囲炎の予防だけでなく、インプラント本体の破損や不具合の早期発見にもつながります。
メンテナンスの頻度は、一般的に3か月〜半年に1回が目安です。しかし、喫煙習慣がある方や糖尿病などの全身疾患をお持ちの方、歯周病にかかりやすい方などは、より頻繁にメンテナンスを受ける必要があります。
また、インプラントのメーカーによって異なりますが、5〜10年の保証がついているのが一般的です。保証期間内であれば無償で交換などの保証を受けられます。ただし、定期的にメンテナンスを受けていることが保証の条件になっている場合が多いので注意が必要です。
インプラント治療は手術を受ければそれで終わり、というわけではありません。インプラントを長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが欠かせないのです。
メンテナンスしないとどうなる?
インプラントは虫歯にはなりませんが、毎日のブラッシングや定期的なメンテナンスを怠ると、以下のようなリスクが高まります。
インプラント周囲炎のリスクが高まる
インプラントは人工物なので虫歯にはなりませんが、天然歯の歯周病と似たような症状である「インプラント周囲炎」にかかる可能性があります。これは、インプラントの周囲に細菌が繁殖し、歯ぐきに炎症を起こす病気です。悪化すると顎の骨が溶けてインプラントが抜け落ちてしまうこともあります。
人工歯の破折や脱落が発生する
長年の使用や強い負荷によって破損や脱落などのトラブルが起こる可能性があります。
特に注意が必要なのは、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方です。これらの癖によってインプラントに過度な力が加わると、人工歯がすり減ったり、ひびが入ったり、破折してしまうこともあります。
また、上部構造とインプラント体をつなぐスクリュー(ネジ)が緩み、人工歯が脱落してしまうケースも少なくありません。
かみ合わせが合わなくなる
かみ合わせは、お口の癖や加齢などによって変化することがあります。かみ合わせのバランスが崩れるとインプラントに過度な力がかかり、破損してしまう恐れも出てきます。
かみ合わせの変化は自分では気づきにくい場合も多いです。しかし、早期発見により適切な調整を行うことで予防できます。
まとめ
インプラントのメンテナンスでは、レントゲン検査、口腔内チェック、インプラントのチェック、歯のクリーニング、かみ合わせの調整、ブラッシング指導などを行います。
定期的なメンテナンスを受けることで、インプラント周囲炎などのトラブルを予防し、インプラントを長持ちさせることができます。インプラント治療を受けた方は、必ず定期的なメンテナンスを受けるようにしましょう。
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